シンガポール出産体験記（4年前）その２

思えば、メイの出産の時には、たまたま読んだ本に影響されて、「自然に産む」ということにすごくこだわってました。助産院での出産のつもりが、結局は逆子が治らず、でも逆子でも普通分娩させてくれるということで広尾の日赤で、結局は分娩台に固定されて点滴、導尿、会陰切開、ぜーんぶありの出産でした。逆子の分娩は、最後の最後までいきんではいけない、ということで大変らしく、なんかもう絶叫してた記憶しかないです。 

というわけで、今回は迷わず無痛！そもそもシンガポールでは無痛が主流だし、医療水準の高い国なので、何の心配もないし。日本だと、無痛だと計画分娩しか対応しないところも多いみたいだけれど、ここは、自然に陣痛が来てから病院に行き、無痛にすることも可能。 

さて、12月25日、クリスマスの朝にメイがプレゼントをあけ、その日は特に予定もなく、のんびり過ごしてました。午後、スケートキャンプの成果を見せてもらおうと、コンド内でローラーブレードをして3時ごろ帰ってきたら、あれ？変だな、という感覚。しばらくしてもう一度。でも私、破水ってもっと、ジャーッと来るのかと思ってて、チョロチョロ出てくることもあるとは知らなかったの～！（認識不足？？）3回目でようやく、やばいかも！！と思い、そこから大慌て。買い物に出かける直前だったダンナとメイに、行き先変更を告げ、まず先生に電話。「分娩室で会いましょう」と言われ、「え？今日生まれるってことですか？」と聞いてしまった（汗）。そりゃそうだよね。破水したら、産まないとね。一応荷物は用意してあり、当日追加するものリストも作ってあったので、なんとか支度してタクシーで病院に向かいました。 

クリスマス時期はオーチャードが渋滞するから気をつけて、と言われてて心配だったけれど、幸いそれほどでもなく、5時ころ病院に到着。ＬＤＲの分娩室に入り、「無痛の麻酔はすぐにしますか？それとも、ある程度痛くなってからにしますか？」と聞かれたので、ここでも迷わず、「すぐに！」とお願い。 

問診とか検査とかを経て、確か麻酔の先生が来たのが6時すぎだったかな。これまでにも、頭痛、嘔吐、かゆみ、最悪の場合は××（忘れた）、というようなリスクの説明はされてたけど、改めて説明の上、背中に注射。メイが手を握っててくれました（一応ダンナも）。そしてダンナが、「え、このあとどうなっちゃうの？意識なくなっちゃうの？」って、オイオイ！それじゃ意味ないじゃないか！しかも、私が今まで説明したこと聞いてないし、読んでって渡したもの読んでないし。ほんと興味なかったってことがわかるでしょ？ 

注射はそれなりには痛かったけど、絶叫出産を思えばどうってことなく終了。先生が、この前北海道に旅行に行って美味しいもの食べてきた、なんて話をしながら、リラックスした雰囲気でした。その後、すぐには生まれないってことで、ダンナとメイは夕飯を食べに行き、8時過ぎに戻り、メイはソファで就寝。たまたま前の晩に夜更かししていたので相当眠かったらしく、すぐに寝ました。 

分娩室に入った時点で子宮口2センチ。25日中に生まれるか生まれないか、どうだろうねえ、と言う感じで、数時間過ごしました。痛みは全くなし。おなかに巻いた機械で常に張りはチェックしていて、たまに張りなのか、胎動なのか？みたいな動きがあったくらい。私も寝不足だったので、途中1～2時間、ウトウトしながら過ごしていたくらいです。病院のスタッフはたまに様子を見に来るくらいで（モニターはチェックしてる）、ほとんど放置。ダンナはたぶんゲームしてたと思う。 

促進剤を少し使っていたみたいだけれど、あまり進みは早くないねえ、って感じで、私は25日中はほとんど諦めてました。が、ダンナは、25日のほうが話題性がある！とか言って、なんとか今日中に産め！みたいなプレッシャーをかけてきました（笑）。そんなこと言われても、私にはどうにもできないんだけど。 

なので、11時過ぎに、「もうすぐ先生が来て、2回くらいいきんだら生まれるよ」と言われた時はびっくり！痛みがないからわからないのです。うっそー？くらいな感じでいましたが、とりあえずメイを起こし、11時半ころに先生が来て、本当に2回いきんだら出てきました。生まれた時間は、11：55。ギリギリ、クリスマスベビーです。もちろん出てくる時も痛みなし。少し切開しましたが、切る時も縫う時も痛みなし。本当に、楽々でした！ 

体を拭いたりもせず、すぐにそのまま胸のあたりに乗せてもらい、本当に生まれたての、そのままの赤ちゃんを見て、メイは「可愛い～」と嬉しそうにしてました。立ち会いできて、良かった！あ、へその緒は私が切りました。メイが私と一緒に切るということになってましたが、直前になって、「やっぱりいい」ってことだったので。ジョキッと、ホースを切るような感じでした。赤ちゃんが小さかったので（2,220ｇ）余計に楽だったのかもしれないけれど、前回のお産とは大違いで、もし次があるなら（ないけど）、絶対無痛にします。 

1時間半後くらいに病室に移動し、ダンナは家に帰り、メイはソファベッドに宿泊しました。次の朝、10時くらいだったかな？下半身の感覚が元通りになり、導尿と点滴の管を抜いて、歩いてトイレまで行き、それからは全く普通に過ごせました。出産クラスでも言われたけれど、こちらは自動的に朝晩薬が出るので、後陣痛の痛みも、切開の痛みも、ゼロとは言わないけれどほとんどなし。入院中も、すっかり元気でした。 

お産に対する考え方はいろいろあると思うけれど、楽に産めたことで余裕を持って赤ちゃんの対応もできるし、若くもないから体力ないし（苦笑）、なにより家族みんなで和やかな雰囲気で新しいメンバーを迎えられて、本当に良かったです。無痛バンザーイ！（笑）

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