どーも君は ＮＨＫのＢＳ放送開始１０周年を記念して作られたキャラクターです。
記念すべき 最初のスポット放送は １９９８年１２月２２日。
まさに どーも君の誕生風景を 描いたものでした。
たまごから生まれた 不思議な生き物。
気は優しくて力持ち。やんちゃでテレビが大好き。
好物は 肉じゃがで 嫌いな食べ物は りんご。
なんだか よくわからないけど 茶色くて四角い この生き物は
見た人を一瞬にして虜にする 不思議な魅力を持っていました。
日本人でも アメリカ人でも
どーも君を 一目見た人は 口をそろえて言います。
かわいい＝ＣＵＴＥ
どーも君の番組自体も アメリカ人にとっては衝撃的でした。
どーも君の物語は 人形を手で少しずつ動かして撮影していくという
コマ撮り手法で作られています。
１分を撮影するのに １０日から２週間がかかるそうで、
１５秒と３０秒のスポット番組だからこそ成立した 大変手間のかかる方法です。
ヨーロッパでは 子供番組や短編映画にも使われるようですが
アメリカでは このような時間のかかる非効率的な手法は あまり一般的ではなく、
どーも君のかわいらしさもさることながら アメリカ人にとっては この
「超ローテク」が すごく新鮮に映ったようです。
さらに ラッキー？だったのが どーも君は 言葉を話さなかったことです。
日本語がわからないアメリカ人が見ても 人形の動きで
どーも君のストーリーを理解することができたし、
セリフがないので どのように解釈することもできました。
誰もが 言葉や文化の壁を感じることなく
どーも君を 受け入れることができたのです。
どーも君のスポット放送開始直後から ＮＨＫには
海外からの問い合わせが 相次ぎました。
あの茶色いキャラクターは 何者なのか？
どういう生き物なのか？
そして 一番多かった問い合わせが これでした。
・・・本編を見せてもらえませんか？
あまりの短さに １５秒のどーも君のスポットは 宣伝か予告だと思われていたそうです。そして 絶対に どーも君の１５分とか３０分の番組が 別にあるはずだと。
あの、あれが本編なんですけど・・・。
これには ガイジンも びっくり仰天。
思うに、どーも君の番組は 「俳句」のようなものではないかと。
短いながらも ちゃんとストーリー性があり 見る人の心に響く奥深さがあります。
そして 見る人が 自分なりに解釈する「余白」が残されているのです。
あまり細かく作りこまれたキャラクターではなく、
見る人の解釈にゆだねる自由さを兼ね備えていたところも
どーも君が アメリカ人の間でも人気が出た理由でしょう。
それにしても たった１５秒の番組に これだけ手間ヒマをかけられるのは
世界広しといえども ＮＨＫだけかもしれません。
こうして どーも君は ＮＨＫのマスコットとして
品行方正 礼儀正しくふるまうようしつけられ、
門外不出の箱入り息子として 大事に育てられてきました。
しかし、本来やんちゃなどーも君は こそっと日本を抜け出し
海外で自由気ままにふるまうようになります・・・・
つづく。
まるで日本の芸能人？
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