夜の上海万博　その１

せっかくこの時期に上海に住むことになったからには行かなくては、と思っていた上海万博。昼間は暑いし混んでいるので、旦那の仕事が終わった後、夜７時過ぎから入場。馬当路のチケット売り場はがらがらで、拍子ぬけするほど。夜間チケット１人９０元、無事購入。ちなみに、９月１日から、郵便局や交通銀行など代理店でのチケット販売が終了になっていて、今は当日・翌日の分はゲートでしか購入できなくなっている。そのこともありつつ、学校が始まった影響も大きくて、８月までは40-50万人/日の入場者数だったのが、この日は２５万人。しかも遅い時間だと、帰る人の流れのほうが圧倒的に多く、９号ゲートから乗った万博専用地下鉄も空いていて、夜からの入場、大正解。今日は集中的に、ヨーロッパ館の集まっている「Ｃ片区」を観ることにして、まずはフィンランド（芬兰）館。暗闇にぽっかり浮かぶお椀のような形のパビリオンは、「氷の壺」と名付けられていて、さすが北欧なシンプルデザイン。待ち時間ゼロで中へ。さすがエコの国、鉄骨部材は再利用しやすいようにすべてボルト接合だそう。外側の壁面は、プラスチック廃材をリサイクルして作られている。中は、マリメッコやイッタラなどの商品の展示と、幻想的なイメージの映像。先月、北欧に旅行に行ったばかりの私としては、目新しい感じはなし。次は、デンマーク（丹麦）館。らせん状に歩いて回るパビリオンになっている。デンマークで普及しているシティバイクを体験してもらおう、というコンセプトで、通路は自転車と歩行者で分かれていて、実際に自転車に乗れる体験型プログラムになっているのだけれど、時間が遅かったため、レンタサイクルは終わっていて、中国人の興奮具合が見れずに残念。そして、コペンハーゲンでは見れなかった世界遺産（世界がっかり三大遺産の１つとも言われる）、人魚姫の像をここで見ることができた。うーん、やっぱり小さい！次に向かったのは、人気のフランス（法国）館。並んでいたものの、人の流れは極めてスムーズで、１０分くらいで中に入れた。入るとすぐに広がるのが、フランス式の垂直庭園。縦に緑が伸びていて、なかなか面白い空間。フランス料理の調理現場を動画と窓を使った演出で素敵に見せていたり。あとは、ヴィトンコーナーがあったり、オルセーから絵が７点来ていたり（落ち着いて観る雰囲気ではなかったけれど）、ボルドーワインの展示があったり。一番印象的だったのは、エッフェル塔などパリの風景を動画で大きく見せる場所がたくさんあったのだけれど、そこでさまざまなポーズで写真を撮る中国人たち。フランスってやっぱり憧れの地、なんだろうなあ、と彼らの笑顔を見て思った。このパビリオンは、憧れをさらに増すことに成功してた。次は、スペイン（西班牙）館。職人が手で編んだという籐で作られたパビリオンは、かなり独創的。ここは、混雑時は４-５時間待ちだったとか。この日は１０分くらいの待ちで入ることができた。映像と音響をうまく組み合わせて、スペインの文明の発展を表現しているコーナー。馬が走る場面など、かなり迫力あり。そして、最後に待ち受けているのがこの巨大赤ちゃんロボット。顔や細かい造作、動きもかなりリアルで、面白かった。最後に入ったパビリオンは、ベルギー・ＥＵ(比利·比利时-欧盟）館。脳細胞をイメージしたというデザイン。かなり真面目な展示が多かったのだけれど、ベルギーといえば、ということでチョコレートコーナーもあり。昼間はサンプルももらえたみたい。ということで、この日、中に入れたパビリオンは５つ。ごはん時間も入れて、２時間半くらいの滞在だったので、かなり効率的に廻れたのではないか、と。他にも、中に入れなったけれど、建築が面白かったパビリオンなど、改めて紹介予定。