土曜日の早朝,クライストチャーチで大きな地震がありました.
多くの方にご心配頂きましたが,おかげさまで家族揃って無事でした.
ただ,アパートの建物自体は大丈夫でしたが,庭の壁が崩れてしまいました.
まあ煉瓦を積んでいただけだったようなので,仕方がないですね.
地震が日中じゃなくて本当に良かったです.
さて,地震の詳細を見てみますと,
マグニチュードは7.1
震源はクライストチャーチの西40 km,深さは約10 kmとの事で,かなり近傍でした.
揺れは感覚的に,震度5程度と感じました.
(引用: GeoNet – New Zealand Earthquake Report - Sep 4 2010 at 4/35 )
この図から,地震は内陸活断層を震源とするものと考えられます.
地震が起きたときには,寝ぼけていたので,アルパイン断層が動いたのかなと思っていましたが,後で考えるとP派とS派に時間差が無く,もっと近傍の地震だったわけでした.
この辺りの地形調査では,明瞭な活断層の存在は認められていなかったので,活動度の低い断層が動いたと思われます.
(推測:最終氷期以降に砕屑物で埋められた平原上に断層が見られないと言うことは,1万年程度は動いていなかったのかもしれません)
以前このブログで,クライストチャーチはウェリントンやオークランドより地質学的に安全と書いたのに,まさかクライストチャーチでこれほどの地震を体験するとは思いませんでした.やはり災害予知は難しいですね.
ただ,地形に現れない程度の地震断層だったのでこの程度の被害だったのだと思います.ウェリントン断層が動いたら,この程度では済まないのでは無いでしょうか.
さて,地震のあと,電気も水道も止まってしまいました.
オール電化住宅の欠点で,コーヒーを飲むことも出来ません.運悪く食料品も底をついていたので,被害状況を見るついでに食料が手に入らないか,ちょっと市内に行ってきました.
まずはエイボン川.川の色が白濁し,見たこともない状態になっていました.
市の中心部の様子.電気が止まっているため,信号が動いていません.
崩壊が激しい地区は封鎖されていました.
クライストチャーチでは,市内の所々に古い建築物が残っています.
こういった建物はやはり大きな被害を受けているようでした.
観光スポットのアートセンターも,建物の一部が崩壊していて,前面立ち入り禁止となっていました.
(その後,午後になって通電に伴う火災などが発生し,市内は基本的に立ち入り禁止なりました).
帰宅後,電気が復旧したので,テレビをつけたらニュースに受け入れ教官のマークが出ていました.
もう少しキレイな服を着てくればいいのに,いつも通勤用のパーカーでした.
(地震が専門っていう訳でもないでちょっと苦しそう)
午後,ハグレー公園に行くと,大きな地割れを発見しました.
所々では,液状化がおきたらしく噴砂の後がありました.
斜面がエイボン川側に落ち込んでしまっているみたいです.
先ほど聞いたところによると,大学は一週間立ち入り禁止だそうです.
月曜日の一限に,僕の講義について学生への紹介が予定されていたのですが,どうなるんでしょうか..
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