海外赴任の準備/海外赴任医療Q&A


Q1. 出国前に必要な予防接種を大人と子供に分けて教えてください。

A.大人の場合、赴任国により予防接種の種類は異なります。例えば、赤道近辺に赴任する場合黄熱病ワクチンが必要となります。東南アジアでは国によりますが、日本脳炎やポリオが必要になります。赴任国がどこでも接種を推奨されるワクチンは4種類あります。A型肝炎、B型肝炎、破傷風、狂犬病です。
 A型肝炎は飲み水で感染します。途上国では特に必要ですが先進国でも受けておいたほうがよいでしょう。B型肝炎は血液や体液を介して感染します。先進国でも移民を受け入れている国(例えば米国)は保菌者が多いといわれています。破傷風は土壌に潜んでいる菌です。日本でもあります。狂犬病は犬だけでなくリスやこうもりなどの小動物なども保菌しています。噛まれてからでは6~7回接種しなければいけません。予防接種は自己防衛です。上に挙げた病気にかかる可能性は極めて少ないと思いますが受けておけば安心して海外で暮らせるのでおすすめします。接種回数は渡航前に一回目から一カ月おいて合計2回接種して下さい。3回目は1年後なので一時帰国時か現地で接種を受けましょう。受けたら必ず、英文で接種証明を発行してもらってください。
 子供の場合、日本で義務化されているワクチンをすべて接種していることを前提としてお話します。もし何かの都合で受けていないワクチンがあればそれも渡航前に受けましょう。ポリオは日本は4回接種ですが、外国では3~4回なので年齢にもよりますが追加する必要があります。麻疹も外国では通常2回接種です。日本では最近2回接種に見直す方向で検討されています。B型肝炎は日本でも保菌者が数百万人いると推計されていますが、義務化はされていません。この際接種しておくことをおすすめします。狂犬病も大人と同じ理由で受けておいたほうがよいでしょう。同時接種(後述)を用いれば短期間に済ませることが出来ます。子供は母子手帳の翻訳と予防接種証明を作成しましょう。ひとつの書式にするとよいでしょう。

Q2. 予防接種が完了しないまま出国の場合はどうすればよいですか

A.予防接種は渡航前に受けるのが原則です。現地で受けることは可能ですが、途上国では注射器の安全性に不安があります。なかには自分用の注射器を持参する方がいるくらいです。ただし、医師の証明書付きでないと税関で疑われますからご注意を。
 先進国では、まず最初にホームドクターを決めて相談しなければいけないという面倒があります。多少出発を遅らせても渡航前に接種することをおすすめします。同時接種という方法(後述)を用いると短期間で完了させることが可能です。

Q3. BCGは先進国ではやっていないというのは本当ですか。

A.BCGは先進国ではおこなっていません。その理由は結核の罹患率が低いこと(日本の十分の一くらい)とBCGを接種して結核が発病するリスクがあること(極めて低いのですが)を比較すると接種しない方がよいと判断しているためと思われます。日本ではご存知の通り結核が猛威をふるっているので義務化されています。

Q4. ツベルクリン反応が陽性だと結核の薬をのめといわれることがあるそうですが。

A.日本と欧米ではツベルクリンの判定法が異なることがあります。発赤は判定せず、二重硬結(発赤の中にある硬い部分)のみ判定するのが一般的です。従って、日本で陽性と判定されたケースが欧米では陰性と判定されるケースが出てきます。現地校に転入する場合、必ず健康診断書にツベルクリン反応の結果を記載しなければいけません。
 誤解を避ける方法として確実なのは、胸部X線写真を撮影して結核に罹患していない記録を医師に証明してもらうことです。

Q5. 子供がいる場合、母子手帳翻訳はかならず必要でしょうか。 又、予防接種証明書も必ずいりますか。

A.お子様の母子手帳翻訳と予防接種証明は以下の理由から絶対必要です。
(1)現地で発病して医師にかかるとき。
(2)現地で入学するとき。
日本でも初めての医師にかかるとき、問診で出産時の記録、既往歴やアレルギー歴などを訊かれますが、現地でも同様です。母子手帳の翻訳だけでなく既往歴、アレルギー歴を記載した英文記録が便利でしょう。予防接種証明も同時に記録してもらいましょう。このとき医師が署名しないと正式な証明書とならず受け入れを拒否されることがありますので、必ず医師の署名入りにしてください。母子手帳の翻訳機関で医師以外が署名するところがあるので必ず確認してください。

Q6. 日本では接種できないワクチンがあるそうですが。

A.インフルエンザb(Hib)菌は欧米では幼児期に接種が義務化されています。これは3歳くらいまでにかかると重症脳炎を発症することがあるためです。日本では発生がほとんどないので義務化されていません。3才児までのお子様は現地で接種するとよいでしょう。
B型肝炎ワクチンは欧米では義務化されています。生まれるとすぐ3回接種されます。日本では義務化されていませんが、潜在保菌者は数百万人いるとされています。B型肝炎ワクチンは日本で接種できますので、赴任国がどこでも渡航前に少なくとも2回接種しておきましょう。

Q7. 海外でおこなわれている2種類またはそれ以上のワクチンの同時接種は安全なものですか。

A.同時接種とは一度に複数のワクチンを接種することをいいます。欧米では一般的で、日本でも最近採用する医療機関が増えてきました。同時接種は副反応が心配だと思われますが、ワクチン同士の相互作用はないので、副反応は足し算するだけのものですから心配無用です。むしろ接種しないために感染するリスクの方が危険です。副反応の最大なものは死亡事故ですが、その発生頻度は100万人に1人以下です。4種類同時接種すると100万人に4人以下になるだけです。いずれも軽微なリスクなので時間がない海外赴任の家族には同時接種をおすすめします。同時接種では一度に4種類まで接種可能です。私のクリニックでは、同時接種をおこなうので期間が半分以下に短縮しなおかつ母子手帳翻訳や予防接種証明も同時に発行するので海外赴任や留学生に大変喜ばれています。

Q8. 海外へ携行した方がよい医薬品の基本的なものを教えてください。

A.日本人にとって海外の医薬品はたいてい強いのが一般的です。市販薬でも日本の2倍以上の量が含まれている医薬品があるから要注意です。解熱剤や下痢止め胃薬など普段使用する頻度の高い薬は持参することをおすすめします。ただし、海外へ医薬品を持ち出すときは出来れば医師に英文で証明書を発行してもらうことです。大量の医薬品を税関で発見されると疑われることがあります。途上国に使い捨ての注射器を持参する場合も同様です。私の所ではこのようなサービスもおこなっています。

Q9. インターカルテとはなんですか。

A.インターカルテとは私が開発した携帯英文カルテのことです。子供の母子手帳翻訳や予防接種証明や大人では人間ドックの結果や予防接種証明を翻訳するなど海外赴任に必須のものです。インターネットで医療相談(無料)や医療情報を配信するサービス(有料)もあるので海外で利用価値が高いと思います。
<インターカルテER >

Q10. フライングドクターはどこでも頼めますか。

A.フライングドクターとは、海外滞在中の日本人が病気やケガのためにストレッチャーなどで帰国する際付き添う医師のことです。従来外国人医師がおこなってきましたが、言葉の問題で日本人救命専門医を望む声が多数あることから、私がNPO救急ヘリネットワーク、インターナショナルSOSと提携して始めた海外緊急移送サービスです。移送費用は高額なため自費負担は困難と思われます。現在特定の損害保険会社の海外旅行保険と提携しています。

Q11. 持病のある人が海外に行く際とくに注意することは。

A.持病がある場合、既往歴を英文カルテにして携帯すると良いでしょう。常用薬の詳細情報も入れましょう。できれば検査結果も入れてください。現地で医師の診察を受けるとき日本と同様にあれこれ既往歴やアレルギーの有無などについて尋ねられるのであらかじめ英文でそれらの内容を記載したカルテを用意するとスムーズに診療が受けられます。私が開発したインターカルテは上記内容がコンパクトに携帯サイズのファイルに記載されているので現地医師に大変高い評価をもらっています。

Q12. 赴任地の医療情報の最新のものを知るにはどのような方法がありますか。

A.海外の医療情報を調べることが出来るHPは外務省のHP、検疫所のHP、インターカルテのHPなどいろいろありますが、いずれも無料で閲覧できます。他に有料の会員登録が必要なHPもあるようです。大切なことは赴任国でなく赴任都市の医療情報それも最新情報を入手することです。
 赴任してから現地で会社関係者や日本人会から入手することができますが、出発前に準備しなくてはいけないこと(現地の衛生事情が悪ければ浄水器を持参するとか疫病が流行していれば予防接種を受けるとか)を知らずに赴任することはほめられたことではありません。インターカルテのHPでは無料で海外赴任地(51都市)の最新医療情報を閲覧することができます。
[インターカルテERのHP]


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