こんにちは、コーダイです。
連休の秋ののどかな空気はとても気持ちの良いものですね。
今日は、ちょっと趣向を変えて、今、深刻な社会論議となっている、ハクティビズムについてご紹介したいと思います。IT関連の言葉ですが、今後の社会や世界状況にも影響を及ぼしている事ですので、もし時間があれば、最後まで読んで頂けると幸いです。
ハクティビズムについては、先日オーストラリアの討論番組でも、話題となり、とても興味深いディスカッションが行われておりました。
ハクティビズムというのは、ハッカー(Hacker)とアクティビズム(Activism)を合わせた造語です。
最近では、世界経済・金融機関の中心地となっているニューヨーク、ウォール街のデモに参戦するとして、サイバー攻撃の声明を発表した事で、話題になっているアノニマスという“形なき集団”の話も耳にするようになったかもしれません。
そもそも、アクティビズムとは、“社会的アクション”の事なのですが、例えば“活動家”というと、少しピンと来ますでしょうか？
暴走する政治などに、意義を申し立てるため、ストやデモを起こしたり、メディアを使ったり、様々な方法で訴えかける活動をする人たちです。
かなり、ざっくばらんな表現でしたがが、＾＾； 急に街に、巨大ビルが建つという事で、森林伐採を反対する市民団体や世界遺産級のさんご礁を埋め立てるなどという、辺野古の基地建設計画にも反対したりなども、アクティビズムのひとつですね。同性愛の活動家や男女平等、黒人差別、人種差別反対,
原発反対などなど、他にもたくさんあります。
今、ウォール街のデモの話をするとややこしくなるので、くるくるっと、ハクティビズムに戻りたいと思います。
今度はハクティビズムという単語のハッカーの部分です。ハッカーというと、コンピューター内を侵入して、プログラムを壊したり、個人情報を盗み、悪用したりお金儲けをしているイメージがありますが、ハッカーの中にも様々な種類のハッカーがいます。
ただ単純にハッキングを試してみたい遊び半分で進入する中学生や高校生や、プロの犯罪集団としてのハッカーや、このハッキングの技術をウォール街などの社会活動の手段として利用する事もあります。
よく、『どこどこの国の政府機関がサイバー攻撃をうけた』なんていうニュースを聞くことがありますが、このサイバー攻撃をするのもハッカーですね。
お金や利益を目的とする“悪意あるハッカー”は、Russian Black Hat(ロシアン・ブラック・ハット）とも呼ばれているそうです。
ハクティビズムに値する活動家達は、あくまで利益を目的としているのではなく、一方的に押さえつけ新たな法律を作ってしまったり、貧富の差の拡大、保険システムの崩壊、それこそ年金問題や、原発問題に立ち向かう活動家達の手段として、最近注目を集めています。
エジプトのフェイスブック革命や、リビアの革命など、インターネットを利用して起きる活動が増え、実質的に押さえつけられていた人々が自由になり、民主主義国家の誕生のきっかけにもなっています。
こういった革命の背景にも、驚くほどのハッキング技術を持った、ハクティビスト達が溢れています。
しかし、そういったものを煙たがるだけではなく、そのハクティビスト達のおかげで、国も国防としてのＩＴの研究に力を注がなければいけませんし、その結果、高度な情報収集能力を持った国家となる事ができているにも事実です。アメリカのシンクタンクも有名ですよね☆
確かに、そうでなければ、悪意を持ったハッカー達に、国ごとのっとられてしまうかもしれません。
こういった一連の現象がハクティビズムと、いうわけですね。
ただ、このハクティビスト達にも、様々な種類があり、その中で最も有名と思われるのが最初に出てきた、“アノニマス”という集団です。
この、オーストラリアの討論番組の面白いところは、とても中立的な立場になり、多方面から論者を集めるところです。“アノニマス”についても、例外ではなく、学者や研究者、ハッキングの被害者から、警察機関、ITセキュリティ技術者に、そして、オンライン上に“アノニマス”や実際のハッカー達です。
しかし、この“アノニマス”と自称する“アノニマス”達全員が、信念を持って活動をしているわけでもなく、愉快犯と呼ばれ、自分の力を試したい若者達も混じっているのが現状です。
最初にも［形のない集団］と、“アノニマス”を説明しましたが、彼らによると、“アノニマス”になる為には条件はなく、誰もキックアウト（追い出される）のない、グループであり、この条件は諸刃の刃であると本人達も理解をした上で活動しているようです。
つまり、私はアノニマスだ！と、言って活動に賛同したら、アノニマスになれるという事なのですが、『誰でも、アノニマスになれる。』、つまり、“ハッキングの技術がなくても、サイバー攻撃が出来る”という部分が大きな問題となっております。
ＩＴ関連の法律は、まだ司法が追いついていない部分もあり、日本でも『その事例にあてはまる法律がなかった。』と言って、次々と新しいサイバー法を作っているところですが、ハッキング集団の技術者達は、常に法律の先を行っている事が分かりますね。
そういう意味でも、実際に原発デモを起こしたりする活動家と似ている部分もあり、ただ単に興味本位で活動やデモに参加している人が存在するという事実にも似ているかもしれません。
ただ、知らず知らずに、犯罪に加担している事になると、話が別というわけですよね。
ハッキングにも法律にもまだまだ、グレーゾーンが多いという事実も問題ですが。
まずは、ハクティビズムについて、なんとなくわかって頂けましたでしょうか？これ、テストに出るぞ！とか言ってみたいですが、（笑）、知っている事にこしたことはないかと思ってまとめてみました。
後編では、問題になっているアノニマスの攻撃方法についてまとめてみます。
海外留学にいけば、英語の社会になります。英語の社会では、さらにたくさんの種類のハッキングが存在します。また、色々な国の人達と話していると、コンピューター技術の高さにも驚きますし、実際に現在の若いインターネット世代の若者達は、私達が知らないオンラインの世界で、どれくらい社会に影響を与える力を身につけているのでしょうか。
そろそろ、無視出来ない規模になっているのかもしれませんね。
■グローバル化が続く限り、避けて通る事の出来ない道だと思います。『テストに出ないなら、いいや。』や、『関係ない話だから』と言って遠慮するのではなく、せっかく耳にした新しい単語ですので、知識として、頭の片隅に入れておいて頂くと幸いです。
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