先日,紹介した地震発生数のグラフに,今日午前までのデータを追加した(赤色部分).
これを見ると分かるとおり,余震の数・規模共に急激に小さくなったことがわかる.
いよいよ明日から大学も再開だけれど,このまま余震が終息に向かうこと,そして大学内の実験設備が破壊されていない事を祈りたい.
さて,今回の地震によるクライストチャーチ市内の被害は,震源から遠い市東部地域で大きかったようだ.これは,市東部の大部分が海抜ゼロmに近い低地であり,一部は沼沢地を埋め立てた土地でもあるためだと考えらられる.
今回の地震では,こういった地域で液状化(liquefaction:という単語を初めて知った)が発生し,大きな被害がでた.
今回の地震以前から,クライストチャーチ市では地盤の液状化の危険性について詳しく検討していたようだ.
以下の図は,WEB上に公開されているクライストチャーチ市内の液状化危険度の評価図.
赤で示されたエリアは液状化の危険性が高いと判断されていた地域だ.
僕は,この全域を見たわけではないが,おおよそこの予測通りに液状化が発生したとみられる.僕の自宅や市西部にある大学・空港周辺では,古い建築物などは大きな被害を受けたものの,顕著な液状化は起きなかった.一方,市東部では,車で通過しただけだけれど,明らかに液状化の影響が大きいエリアが多かった.
下の写真では,ガソリンスタンドの基礎が浮き上がってしまっている様子.
次の写真では,道路中央のマンホールが浮き上がってる様子.
これは,液状化による地下の砂層の脱水とともに,地盤沈下が起きたことを示していると考えられる.
地震直後の新聞に,クライストチャーチに転居する際に,市が発表していた液状化の危険度情報を検討したうえで住居を選んだため,災害の被害を受けずにすんだという人の記事が載っていた.
やはり,住居を選ぶ際には地質学的リスクも検討することが重要だ.
と言っても東京の僕の賃貸マンションは,液状化リスクが都内で最も高い埋め立てエリアに立っているのだけれども..
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