子どもを帯同する時の健康管理



子どもを帯同して海外赴任するご家庭も多くなりました。子どもを帯同する場合に皆様がとくに心配されるのは、現地の治安、教育、健康の問題です。そこで本項では、子どもの健康管理に関するポイントをまとめました。


健康状態をチェックしましょう

海外赴任にあたり大人は健康診断を受けますが、子どもについても健康状態のチェックを受けておくことをお奨めします。しかし、大人と同じ健診項目ではなく、学童期の子どもでは学校健診の項目、乳幼児期の子どもでは成長と発達の確認が重要です。また学童期の子どもでは、虫歯の有無など、歯のチェックもお奨めしています。

また、治療中の病気があるお子さんは、担当医から英文の診断書を書いてもらいましょう。現地で医療機関を受診する際の、大切な情報になります。診断書には病名と簡単な経過、服用している薬の名前などを記入してもらってください。

携帯医薬品や衛生用品などを準備しましょう

海外赴任したばかりの時期は、環境の変化に伴い、子どもも病気やけがをしがちです。さらに生活に慣れるまでは、現地で必要な医薬品を入手することも困難であるため、解熱剤など頻繁に使う薬は、日本で使い慣れた薬を持参するようにしましょう。赤ちゃん用の爪切りや綿棒などの衛生用品も便利です。

また、子どもは、発熱や嘔吐、咳といった突発的な病気やけがの頻度が多いため、 簡単な育児書もしくは医学書を持参すると、現地で調べたり、応急処置をしたりする時に役立ちます。

予防接種を受けましょう

海外、とくに途上国へ渡航する小児は、その地域にみられる各種の感染症の危険にさらされるため、できる限り適切なワクチンを受けておくことをおすすめします。しかし、日本から海外へ渡航する場合にも、まずは日本で接種できる月齢・年齢相応の定期接種を実施することが基本です。

なお、日本ではおたふくかぜや水痘などは任意接種ですが、これらのワクチンも接種することを奨めます。そして、余裕があれば海外渡航者向けワクチン(トラベラーズワクチン)の接種を行います。

1. 定期予防接種の記録を持参する

子どもを海外に帯同する際には、母子手帳に記載された予防接種記録を英訳して持参してください。これは現地で継続接種を受けたり、学校に入学したりする際に必要になります。

文書の作成はかかりつけの医師にお願いするのが理想的ですが、難しい場合には母子手帳の英訳を業務とする会社に依頼する方法もあります。

2. 定期予防接種を海外で継続するには

日本では2歳頃までにBCGや四種混合ワクチンなどの主な定期予防接種を終了しますが、その途中でお子さんを海外に帯同する場合、どのように接種を継続するかが大きな問題です。先進国に滞在するのであれば、日本で年齢的に接種可能なワクチンまで受けて、あとは海外の医療施設で継続する方法がとられます。

また、途上国でも、都市部には外国人向けの信頼できる医療施設があり、そこで接種を継続することが可能です。もし信頼できる医療施設がなければ、日本で定期予防接種を終了してから出国することをお奨めします。

3. トラベラーズワクチンの接種

海外渡航者向けワクチンの子どもへ接種は大人に準拠して行います(表1)。

  • ただし、破傷風トキソイドは定期接種の三種もしくは四種混合ワクチンで接種しているので、さらに単独で追加接種をする必要はありません。
  • またB型肝炎ワクチンは、WHOおよびユニセフから世界中のすべての乳児を対象として接種が推奨されています。そのため、海外渡航に限らず、日本にいても接種しておきたいワクチンです。生後いつからでも接種できます。
  • A型肝炎は、子どもでは症状が軽いと考えられていますが、水や食べ物からかかることから、ワクチンの接種を推奨します。主に1歳以降に接種します。
  • 狂犬病ワクチンは、生活環境(とくに動物との接触頻度)や現地の医療事情により接種を検討します。ただし、大人よりも子どもの方がワクチンの接種を推奨します。主に歩き始める1歳以降に接種します。
  • また、日本脳炎ワクチンは、日本では定期接種であり海外渡航の有無にかかわらず年齢・月齢相応に接種しましょう。とくにアジアの流行地域へ渡航する場合には、積極的に接種をお奨めしています。生後6ヶ月から接種が可能です。

こうしたトラベラーズワクチンの接種は、あくまでも定期予防接種を優先的に考え、余裕をもって受けましょう。

子どもの事故予防

日本でも海外でも、事故は子どもの健康をおびやかす最大の要因です。子どもの発達に応じて的確に対応することによって、事故を予防することが可能です。

たとえば、乳幼児期の子どもは誤飲、転倒など家庭内の事故が多くみられます。また海外では住居にプールが備えてあったりするので、溺れないように注意をしてください。

子どもと一緒に、みなさんが海外でも健康に楽しく過ごせる一助になれば幸いです。

東京医科大学病院 渡航者医療センター
小児科医 福島慎二


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