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Ⅲ「アメリカ生活の始まり、諸手続に走り回る」


生活のための諸手続

最優先事項はソーシャルセキュリティナンバー(Social Security Number : SSN)の申請なのですが、これは申請後2週間ほどで郵送されてきます。郵送されるからには住所が必要になります。会社のオフィスや知人宅など、使える送付先住所がすでにあるのならば、まずはソーシャルセキュリティナンバーの申請から始めて下さい。そうでなければ、最初に住所を決めなければなりません。
アパートを決めて契約をすませたら、オフィスで電話、電気、ガス、水道会社の連絡先をもらってください。水道はアパートの家賃に含まれていることが多いので、その場合は自分で契約する必要はありません。また、電気とガスは同じ会社で管理していることが多く、一つの契約ですみます。

契約前の準備

さて、これからいろいろと諸手続をしていくわけですが、契約に共通して聞かれる項目をまとめてみました。ご自分の情報をまとめてメモをつくっておくと、会話だけに集中できます。

  • 1) 氏名、住所、電話番号、生年月日
  • 2) SSN (Social Security Number)もしくはパスポート番号
  • 3) 勤務先の名称、住所、電話番号、職種、勤続年数
  • 4) 過去2年間の住所
1)から説明します。氏名、もちろんあなたの氏名です。"First name"(名前)と"Last name"(名字)の順とは限らず、Last nameから聞かれることもあります。そして、あなたの名前がJohnならともかく、典型的な日本名ならば、おそらくスペルアウトしてくれと頼まれます。これは、慣れないとなかなかすぐには出てこないものです。メモにあなたの名前をローマ字で書いておいて、"M", "a", "n", "j", "i", "r", "o"と読み上げられるようにしておくと慌てずにすみます。 聞き間違いを防ぐ為に、「Mary のM」「Apple のA」「Nancy のN」と言う具合にスペルアウトするのも良く使う方法です。
住所は番地(Street Number)、通りの名前(Street Name)、アパートの部屋番号(Apartment Number)、市(City)、州(State)、郵便番号(ZIP code)の順番です。特に5桁のZIP codeはこれから生活の中で聞かれることが多々あります。はやいところ覚えてしまいましょう。
電話番号は、エリアコード3桁、局番3桁、そして4桁の番号です。これも生活の中でよく聞かれます。諸手続の中ではまず最初に電話の開設から始めるのがいいでしょう。
そして生年月日。月、日、西暦の順で答えます。ところで生年月日はDate of Birth、もしくはD.O.B.と略されることもあります。聞かれるときもいきなり一言、"D.O.B.?"ときますから覚えておいて下さい。

2)SSN (Social Security Number)も覚えておかなければならない番号です。まだSSNはもっていないのなら「アメリカに来たばかりで申請中だ」と言うと、代わりにパスポートナンバーを聞かれることがあります。これもメモしてすぐに答えられるようにしておくといいでしょう。

3)勤務先ですが、"Employer Name"といいます。会社の名称、住所、あなたのオフィスの電話番号と部署名もすぐに答えられるようにメモしておいてください。「職種」は英語で"Occupation"です。勤続年数を聞かれることもありますが、日本から来たばかりでしたら日本での勤続年数を答えればいいと思います。

4)過去2年間の住所。これも「日本から来たばかり」と答えます。将来アメリカ国内で引っ越しをして、新たに諸契約をするときにも聞かれます。アメリカでの住所は、引越後も忘れないようにしておいて下さい。

電話の契約

とにかく電話番号を決めないことにはいろいろ不便です。新規契約したい旨を伝えると、先ほど挙げた必要情報と希望の契約内容について質問を受けます。その後で、あなたの電話番号を口頭で教えてくれます。英語での数字の聞き取りには、慣れないと思わぬ間違いを犯すことがあるので気をつけてください。"nine"と聞いて「七」だと思いこんでしまったという笑い話もあります。紙に書いて読み上げて、確認してもらいましょう。
新規に電話の申込みをするとき、希望の契約内容として聞かれることは次の2つです。

  • 1)必要なオプションサービス
  • 2)長距離通話キャリア(Long distance Call Carrier)
1)のオプションサービスでは、いろいろな機能を選ぶことができます。キャッチフォン(Calling Wait)、3者通話、転送サービスなどなど、電話会社によっていろいろあります。また、電話帳に名前を表示するかどうかといった選択肢もあります。いずれも必要不可欠のサービスではありませんし、毎月それぞれ何ドルかずつオプション料金を取られるので、よく分からなければ全部「No, thank you」と断ってしまえばいいです。後日、ゆっくりと欲しいサービスを吟味して追加すればいいでしょう。

2)の長距離通話キャリア(Long distance Call Carrier)は、エリアコード外の番号に電話をかける、つまり長距離通話(Long distance Call)をかけるときに使う電話会社です。日本にかける場合は海外通話(Overseas Call)になりますが、やはりLong distance Call Carrierが必要になります。ローカル電話会社はエリアコード内の通話だけを管理しています。
アメリカのLong distance Call Carrierはここ数年、過激なまでの価格競争を展開しています。大手はAT&T、SPRINT、MCIなどです。あとからLong distance Call Carrierを設定するには、Long distance Call Carrierに直接電話して申し込みます。いずれも日本語サービスがあるので、電話をしたら「日本語オペレーターをお願いします」と言ってみて下さい。いつでも日本語を話す人が待機しているとは限りませんが、聞いてみる価値はあります。そこで料金体系などくわしく説明が聞けます。手続きが完了したら、念のためLocalの電話会社に確認の電話を入れて下さい。毎月送られてくる利用明細書にLong distance Call Carrierの項目ができるので、そこでも確認できます。
気をつけるべき点は、ただ単にLong distance Call Carrierと契約しただけでは、日本への通話料金はかなり高いということです。「日本に頻繁にかけるので、安い料金プランはあるか?」と相談してください。かける頻度、曜日、時間帯によってさまざまな料金プランがあります。このような特別料金プランに申し込んで初めて、格安の通話料で国際電話を使えます。これには毎月数ドルの手数料がかかります。
電話契約でひとつ面倒なことがあるとしたら、保証金(Deposit)です。アメリカで経済的信用がないわけですから、「はいそうですか」と簡単に契約はできないことがあります。大抵、保証金を請求されます。1年ほどきちんと毎月の使用料を払っていれば、利息付きで戻ってきます。
Depositの払い方ですが、電話会社のオフィスまで来いといわれたり、代行業者のオフィスまで行って払えということもあります。電話会社のオフィス、もしくは代行業者のオフィスで身元確認ができると、それでDepositはいらないということもあります。もしくは後日、最初の月の使用料に加算されて請求されることもあります。
これは各会社によって対応が違いますし、よく変更されるので一概には言えません。ですから、次の点については契約のための電話を切る前によく確認して下さい。
  • 1)Depositを払う必要があるのか?
  • 2)どこで(どうやって)払うのか?
  • 3)支払いの時にもっていくべき必要書類はあるか?
特に 2)は、住所と電話番号をきちんとメモしてください。通りの名前は、St.やAve.、Driveなどの名称と一緒に、スペルも読み上げて確認してもらいます。3)は、パスポートとビザを要求されることがあります。また、クレジットカードや就職先からの雇用証明書や学校からの入学証明書などを要求されることもあります。
以上のことが確認できたら、できるだけはやく支払いに行きましょう。トラベラーズチェックで支払うのがいいと思います。クレジットカードで払いたいのであれば、可能かどうか事前に確認して下さい。Depositを支払ってはじめて、契約が成立します。

電気・ガスの契約

電話の契約を終えたあなたにとって、電気・ガスの契約はもう簡単です。先ほどお話しした「契約に共通して聞かれる項目」のなかの自宅電話番号も、もう答えられますね。
他に聞かれることといえば、「個人宅用(resident)か商用(commercial)か?」ということと「いつから使うか?」です。
アパートに入居してすぐに気づくと思いますが、基本的に電気もガスもすでに通っています。すぐに使えますから心配いりません。「いつから使うか?」というのは、いつから課金するか?ということです。入居日を伝えればいいでしょう。あとは保証金(Deposit)ですが、電話のときと同じです。きちんと確認しておいてください。
ちなみに英語で電気は(Electric) Power、ガスはNatural Gasです。ただ単にGasというと、ガソリンを指すことになります。

電話社会アメリカ

アメリカは車社会ということをよく聞くと思いますが、じつは電話社会でもあります。ちょっとしたことも電話で聞けばわかります。でもこの電話がなかなかクセモノなんです。上手くつきあうコツを知らないとかなりイライラすることになります。
電話会社や電気会社などに電話をかけると、まずコンピューターとのやりとりがあります。希望の言語、問い合わせ内容などを聞いてきますので、プッシュフォンの数字を押して答えていきます。例えば「英語でサービスを受けたい方は"1"、スペイン語は"2"を押して下さい」こんな感じで始まります。次に「使用料金の確認、は"1"」「契約内容の変更、は"2"」「新規契約のお申込み、は"3"」「もういちどサービス案内を聞く、は"0"」などと言ってくるので、該当する番号を押します。「Push the number followed by pound」と言われたら、数字の後に「#(pound)」ボタンを押します。ちなみに「*」はスター(Star)と呼びます。
最近は音声対応もあって、数字を押すかわりに「One」「Five」と言葉で入力する場合もあります。
やっとのことでオペレーターと話せるところまでたどり着いたら、そこでまた呼び出し音がします。その後で更に音楽が流れたり、なにやら宣伝が流れたりして待たされることもあります。とくに昼休みの時間などは混み合っています。10分、20分またされることも珍しくありません。
新規契約などはまず問題ないのですが、ちょっとなにか質問したり、トラブルについて相談すると「担当の部署に繋ぎます」と言って、電話を転送されることがあります。そこであなたは同じ質問をもういちど繰り返すことになるのですが、そこでもまた「私にはわからないので、他の部署に繋ぎます」と言って転送されることがあります。こうして転送されていくうちに、どの部署の誰と話をしているのかわからなくなります。
最後に話をした相手については、その人の名前と直接連絡の取れる電話番号と内線番号(Extension)を聞いておくことを癖にして下さい。そうしないと、後からもう一度その人を捜し出して話をするのはほとんど不可能です。

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