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【海外健康生活Q&A】最近、世界的に流行している感染症の状況を教えてください
新しい感染症としてSARS、エボラ熱、MERS、鳥インフルエンザ、ジカ熱などが流行しています。海外滞在中も各感染症の最新情報を入手するようにしましょう。ここではその概要を紹介します。
最近、世界的に流行している感染症の種類
重症急性呼吸器症候群(SARS)
2003年に中国から世界中に流行が拡大した感染症で、重症の肺炎をおこし致死率は10%近くに達します。
患者から飛沫感染で周囲の人に流行が拡大しますが、2003年以降、大きな流行はみられていません。
エボラ熱
2014年に西アフリアで大流行したこの病気は、発熱とともに激しい下痢や嘔吐をおこし、ショック状態になります。また、出血症状をおこすこともあります。
患者の体液や排泄物から周囲に流行が拡大することが明らかになっています。
なお、西アフリカでの流行は2015年末にほぼ終結しました。
中東呼吸器症候群(MERS)
2012年頃から中東を中心に流行している呼吸器感染症で、発病すると重度の肺炎をおこします。ラクダや患者から飛沫感染で周囲の人に流行が拡大します。
鳥インフルエンザ
アジアや中東で流行しているウイルス感染症で、人にも感染し、重症の肺炎をおこします。
流行地域では生きたニワトリが販売されている市場などに立ち入らないようにしましょう。
ジカ熱
中南米や東南アジアなどで流行がおきているウイルス疾患で、蚊に媒介されます。感染すると発熱や発疹がみられるとともに、妊婦が感染すると胎児に多大な影響を及ぼす可能性があります。
監修
東京医科大学病院
渡航者医療センター 教授
濱田 篤郎 先生
※このページの情報は以下の書籍からの抜粋です。詳細は書籍をご覧ください。
海外赴任者必携『海外健康生活Q&A』
内容紹介
仕事や留学で海外に長期滞在する人は年々増加しています。海外で生活するにあたっては、感染症、メンタルヘルスの不調、生活習慣病などへの知識も必要となります。帯同する家族にも、性別や年齢に特徴的な健康問題が生じることもあるため、事前の備えが欠かせません。また、滞在先で病気になり、つらい思いをしたり、どの医療機関にかかったらいいか悩んだり、医療費の支払い方法に戸惑うなど、医療システムの面でも不安材料があります。
これらに対応するため、本書では海外出国前、滞在中、帰国後の時間軸に沿って、海外で健康な生活を送るために必要な基礎知識をQ&A形式でわかりやすく解説するとともに、2017年時点の地域別の流行疾病などの情報を収録しました。また、世界各地の文化や生活を理解し、健康問題の実情を垣間見ることのできるコラムや写真も随所に配置しています。
海外で生活する方々が、健康を維持しながら実り多い日々を送るために役立つ一冊です。
※このページの情報はこの書籍からの抜粋です。
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