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【海外健康生活Q&A】海外ではどんな感染症にかかりやすいですか?
海外では衛生状態や気候の問題などで感染症にかかるリスクが高くなります。ここでは海外でかかりやすい感染症を経路別に紹介します。
海外でかかりやすい感染症
経口感染症
飲み物や食べ物からかかる感染症には、旅行者下痢症やA型肝炎があります。
旅行者下痢症の原因は大腸菌がもっとも多く、通常は2~3日の経過で改善します。
A型肝炎はウイルスによりおこる病気で、発熱や黄疸がみられます。魚介類を食べてかかるケースが多いとされています。
蚊が媒介する感染症
デング熱やマラリアが頻度の高いものとしてあげられます。デング熱は通常は1週間ほどの経過で回復しますが、重症型のデング出血熱になるケースも時々あります。
マラリアはアフリカにおいて重症化する熱帯熱マラリアが流行しているため要注意です。
性行為や医療行為でかかる感染症
梅毒、B型肝炎、HIV感染症などが性行為で感染します。また、途上国の医療機関では、医療処置によりB型肝炎やHIV感染症にかかるリスクがあります。
動物からかかる感染症
狂犬病は発病すると致死率が100%近くに達するため、海外の流行地域では動物には近寄らないよう注意することが大切です。動物に咬まれた場合は、狂犬病の発病を予防するため、ワクチン接種を大至急受けましょう。
患者からかかる感染症
結核や麻疹は患者からかかる感染症です。途上国では、身近にいる現地人から感染するケースがみられます。監修
東京医科大学病院
渡航者医療センター 教授
濱田 篤郎 先生
※このページの情報は以下の書籍からの抜粋です。詳細は書籍をご覧ください。
海外赴任者必携『海外健康生活Q&A』
内容紹介
仕事や留学で海外に長期滞在する人は年々増加しています。海外で生活するにあたっては、感染症、メンタルヘルスの不調、生活習慣病などへの知識も必要となります。帯同する家族にも、性別や年齢に特徴的な健康問題が生じることもあるため、事前の備えが欠かせません。また、滞在先で病気になり、つらい思いをしたり、どの医療機関にかかったらいいか悩んだり、医療費の支払い方法に戸惑うなど、医療システムの面でも不安材料があります。
これらに対応するため、本書では海外出国前、滞在中、帰国後の時間軸に沿って、海外で健康な生活を送るために必要な基礎知識をQ&A形式でわかりやすく解説するとともに、2017年時点の地域別の流行疾病などの情報を収録しました。また、世界各地の文化や生活を理解し、健康問題の実情を垣間見ることのできるコラムや写真も随所に配置しています。
海外で生活する方々が、健康を維持しながら実り多い日々を送るために役立つ一冊です。
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