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[NEWS]パキスタン:医療情報(パキスタンで知っておくと得する医療知識と対応策(食べ物編))(在パキスタン日本国大使館)
2018年07月31日
【ポイント】
今回は長期滞在者の知恵袋(食べ物編)として、以下の項目に分けて対応策等をご案内しております。
1 胃腸障害(胃もたれ・下痢):やっぱり気になるお腹の調子
2 季節のフルーツ:パキスタン版、食べ頃カレンダー
3 ラクダ:犠牲祭はラクダに要注意
【本文】
1 胃腸障害(胃もたれ・下痢):やっぱり気になるお腹の調子
(よくある体験談)
・当地の食事を食べ過ぎたら、お腹にずっと残ってなかなか消化されない。
・熱や吐き気はないけど、なんだかお腹がすっきりせず、便がゆるい。
(医療知識)
・旅行者下痢症は必ずしも病原体が関与するわけではない。
・古い油、香辛料、飲料水の硬度の違い、疲れ、ストレス、エアコンなどによる体の冷えなどでもお腹をこわす。
(長期滞在者の知恵袋)
○食べ合わせ
☆脂っこい食事(当地での食事全般)を食べる際は、水分摂取を控える(胃液が薄まり消化が遅れる)。「ライタ」と呼ばれるヨーグルトのサイドメニュー(クミン・ミント・塩などが入っている)が注文できるお店であれば、一緒に食すとよい。
☆スイカやメロンを食べる時は、水分摂取を控える(水分過多で胃液が薄まる)。
☆マンゴーを食べ過ぎた時は、ラッシーを飲むと良い。
○胃もたれ解消法
☆乾燥させたミントの葉を手のひらで粉々にして、ヨーグルトに混ぜて食べる。ミントは家庭菜園にもお勧め。
☆スプライトにレモンを入れて飲む。
☆乾燥タマリンドを水に漬けて、2-3時間後にその水を飲むか、料理と一緒につけて食べる。
☆フェンネルシード(和名ではウイキョウの種)を細かく砕いて、砂糖と混ぜて飲む。
☆当地では「ISPAGHOL」という粉状の食物繊維が消化促進剤として利用されている(ただし、スープに混たり、ジュースやヨーグルトと混ぜてゼリー状にして飲むなど、ひと工夫が必要、時間を置きすぎると膨張して飲みにくくなる)。
○その他
☆ストリートフード(サモサなど)は、油が古かったり、土埃で汚染されていることも。食べてみたい場合は、揚げる前の物を買い、自宅で揚げる。また、肉が古い場合もあるので、回転の速い店を選ぶこと。
☆地域によっては、フィルターウォーターを各拠点で汲めるステーション(無料)があるが、フィルターが汚染されていることが多い。また、地方では空のボトルを洗剤で洗い水道水を入れて販売していることもある。飲料水として、並びに食事の支度の際は、これらの水は使用しないこと。
2 季節のフルーツ:パキスタン版、食べ頃カレンダー
(医療知識)
・果物は、安全が保証されている水で洗ってから食べる(病原体のみならず、農薬も洗い流す)。皮ごと食べられる果物で、皮が破れている場合は細菌混入の可能性もあり、避けた方がよい。
・路上で売られているカットフルーツ、フルーツ生ジュース、サトウキビジュース(特に氷入り)には手を出さない。腸チフスやA型肝炎に感染する可能性が高い。
・マンゴーはウルシ科の植物で、マンゴーアレルギーを引き起こす可能性がある。アレルギー成分は主に果皮に多く存在し、果肉にも少量存在している。口の中が腫れたり、喉がイガイガしたり、皮膚にかぶれを生じたり(蕁麻疹様)といった症状が食直後から数日後に出現する。マンゴーアレルギーのある人は摂取を控えるしかない。
(長期滞在者の知恵袋)
☆各果物の旬は以下の通り。食べ頃は店員さんに要チェック。
○夏・雨期
スイカ(5-6月)←雨期前が美味しい。店員さんが切って中身を見せてくれることもあるが、その時点で細菌混入の可能性があり。カットさせず、そのまま購入する。
メロン(5-6月:Honeydewやガルマなどパキスタン産からアフガン産まで多種)←形もボウル型からラグビーボール型まで多種多様。
チェリー(5-6月)←日本で売っているアメリカンチェリーと同じ。
黄桃(5-7月)
ライチ(5-7月)←枝に蟻の大群がいることも。台所が被害に遭わないように購入時に確認を。
マンゴー(シンドリー(楕円形, 柔らかめ):5-7月中旬、チョンサー(シンドリーより小さく, やや硬め):6-8月、アンワルラトール(小ぶり):6-7月、ラングラ(丸型、大きさはチョンサー程度):7月下旬)←シンドリーやチョンサーは日本へも輸出されている。
なつめ(6-7月)←生および乾燥あり。
杏(アプリコット)(6月-7月)
プラム(6月中旬-7月)
パパイア(7月)
イチジク(7月)
パイナップル(7月)
ブドウ(8-10月:いくつか種類あり)
○冬
柿(10月)←店頭では渋柿が多いが、柔らかくなるまで熟せば甘くなる。
ザクロ(10-1月)
オレンジ(11-2月:種類豊富)←Kinnow(キヌ)は日本の冬みかんと似ており、やや大ぶり(1月が旬)。レッドブラッドは果肉が真っ赤。Malta(マルタ)という品種もあり。
グワバ(アムルード)(12-1月)←収穫時期は年2回(冬11-3月と夏4-8月)。熟すのが早いので、購入後食べるのはお早めに。
イチゴ(2月)
洋なし(3月)
○通年
バナナ:パキスタン産とインド産があり。大きめのバナナはインド産で、値段は高め。
リンゴ:ふじりんごが売られていることも。
3 ラクダ:犠牲祭はラクダに要注意
(よくある体験談)
・道ばたでラクダのミルクを売っており、運転手に勧められた(怖くて飲まなかった)。
(医療知識)
・2012年以降、中東呼吸器症候群(MERS)の感染者が中東地域を中心に報告されている。この疾患は、MERSコロナウイルスに感染したラクダが感染源とされ(患者から人-人感染も来す)、致死率は約40%と報告されている。パキスタンでの患者発生は今のところ確認されていないが、当地にいるラクダよりMERSコロナウイルスが検出されている。
・感染予防策として、ラクダとの接触を避けると共に、ラクダの未殺菌乳や未加熱肉の摂取はしないこと。
(長期滞在者の知恵袋)
☆ミルクはしょっぱく、肉もしょっぱい。滋養強壮効果がある。しかしながら、道ばたで売られているものは口にしない。必ず火を通したものを食べる習慣をつける。
☆ラクダのミルクに限らず、牛乳屋さんが量り売りするミルクは、一旦沸騰させてから飲む。
☆ラクダは見た目と違い、狂暴。犠牲祭に合わせてラクダを飼う家も出てくるが、通りすがりに頭をかみつかれて大けがをした人や、つばを吐かれた(威嚇行動)という体験談もあり。安易に接近しないこと。
引用元:在パキスタン日本国大使館
今回は長期滞在者の知恵袋(食べ物編)として、以下の項目に分けて対応策等をご案内しております。
1 胃腸障害(胃もたれ・下痢):やっぱり気になるお腹の調子
2 季節のフルーツ:パキスタン版、食べ頃カレンダー
3 ラクダ:犠牲祭はラクダに要注意
【本文】
1 胃腸障害(胃もたれ・下痢):やっぱり気になるお腹の調子
(よくある体験談)
・当地の食事を食べ過ぎたら、お腹にずっと残ってなかなか消化されない。
・熱や吐き気はないけど、なんだかお腹がすっきりせず、便がゆるい。
(医療知識)
・旅行者下痢症は必ずしも病原体が関与するわけではない。
・古い油、香辛料、飲料水の硬度の違い、疲れ、ストレス、エアコンなどによる体の冷えなどでもお腹をこわす。
(長期滞在者の知恵袋)
○食べ合わせ
☆脂っこい食事(当地での食事全般)を食べる際は、水分摂取を控える(胃液が薄まり消化が遅れる)。「ライタ」と呼ばれるヨーグルトのサイドメニュー(クミン・ミント・塩などが入っている)が注文できるお店であれば、一緒に食すとよい。
☆スイカやメロンを食べる時は、水分摂取を控える(水分過多で胃液が薄まる)。
☆マンゴーを食べ過ぎた時は、ラッシーを飲むと良い。
○胃もたれ解消法
☆乾燥させたミントの葉を手のひらで粉々にして、ヨーグルトに混ぜて食べる。ミントは家庭菜園にもお勧め。
☆スプライトにレモンを入れて飲む。
☆乾燥タマリンドを水に漬けて、2-3時間後にその水を飲むか、料理と一緒につけて食べる。
☆フェンネルシード(和名ではウイキョウの種)を細かく砕いて、砂糖と混ぜて飲む。
☆当地では「ISPAGHOL」という粉状の食物繊維が消化促進剤として利用されている(ただし、スープに混たり、ジュースやヨーグルトと混ぜてゼリー状にして飲むなど、ひと工夫が必要、時間を置きすぎると膨張して飲みにくくなる)。
○その他
☆ストリートフード(サモサなど)は、油が古かったり、土埃で汚染されていることも。食べてみたい場合は、揚げる前の物を買い、自宅で揚げる。また、肉が古い場合もあるので、回転の速い店を選ぶこと。
☆地域によっては、フィルターウォーターを各拠点で汲めるステーション(無料)があるが、フィルターが汚染されていることが多い。また、地方では空のボトルを洗剤で洗い水道水を入れて販売していることもある。飲料水として、並びに食事の支度の際は、これらの水は使用しないこと。
2 季節のフルーツ:パキスタン版、食べ頃カレンダー
(医療知識)
・果物は、安全が保証されている水で洗ってから食べる(病原体のみならず、農薬も洗い流す)。皮ごと食べられる果物で、皮が破れている場合は細菌混入の可能性もあり、避けた方がよい。
・路上で売られているカットフルーツ、フルーツ生ジュース、サトウキビジュース(特に氷入り)には手を出さない。腸チフスやA型肝炎に感染する可能性が高い。
・マンゴーはウルシ科の植物で、マンゴーアレルギーを引き起こす可能性がある。アレルギー成分は主に果皮に多く存在し、果肉にも少量存在している。口の中が腫れたり、喉がイガイガしたり、皮膚にかぶれを生じたり(蕁麻疹様)といった症状が食直後から数日後に出現する。マンゴーアレルギーのある人は摂取を控えるしかない。
(長期滞在者の知恵袋)
☆各果物の旬は以下の通り。食べ頃は店員さんに要チェック。
○夏・雨期
スイカ(5-6月)←雨期前が美味しい。店員さんが切って中身を見せてくれることもあるが、その時点で細菌混入の可能性があり。カットさせず、そのまま購入する。
メロン(5-6月:Honeydewやガルマなどパキスタン産からアフガン産まで多種)←形もボウル型からラグビーボール型まで多種多様。
チェリー(5-6月)←日本で売っているアメリカンチェリーと同じ。
黄桃(5-7月)
ライチ(5-7月)←枝に蟻の大群がいることも。台所が被害に遭わないように購入時に確認を。
マンゴー(シンドリー(楕円形, 柔らかめ):5-7月中旬、チョンサー(シンドリーより小さく, やや硬め):6-8月、アンワルラトール(小ぶり):6-7月、ラングラ(丸型、大きさはチョンサー程度):7月下旬)←シンドリーやチョンサーは日本へも輸出されている。
なつめ(6-7月)←生および乾燥あり。
杏(アプリコット)(6月-7月)
プラム(6月中旬-7月)
パパイア(7月)
イチジク(7月)
パイナップル(7月)
ブドウ(8-10月:いくつか種類あり)
○冬
柿(10月)←店頭では渋柿が多いが、柔らかくなるまで熟せば甘くなる。
ザクロ(10-1月)
オレンジ(11-2月:種類豊富)←Kinnow(キヌ)は日本の冬みかんと似ており、やや大ぶり(1月が旬)。レッドブラッドは果肉が真っ赤。Malta(マルタ)という品種もあり。
グワバ(アムルード)(12-1月)←収穫時期は年2回(冬11-3月と夏4-8月)。熟すのが早いので、購入後食べるのはお早めに。
イチゴ(2月)
洋なし(3月)
○通年
バナナ:パキスタン産とインド産があり。大きめのバナナはインド産で、値段は高め。
リンゴ:ふじりんごが売られていることも。
3 ラクダ:犠牲祭はラクダに要注意
(よくある体験談)
・道ばたでラクダのミルクを売っており、運転手に勧められた(怖くて飲まなかった)。
(医療知識)
・2012年以降、中東呼吸器症候群(MERS)の感染者が中東地域を中心に報告されている。この疾患は、MERSコロナウイルスに感染したラクダが感染源とされ(患者から人-人感染も来す)、致死率は約40%と報告されている。パキスタンでの患者発生は今のところ確認されていないが、当地にいるラクダよりMERSコロナウイルスが検出されている。
・感染予防策として、ラクダとの接触を避けると共に、ラクダの未殺菌乳や未加熱肉の摂取はしないこと。
(長期滞在者の知恵袋)
☆ミルクはしょっぱく、肉もしょっぱい。滋養強壮効果がある。しかしながら、道ばたで売られているものは口にしない。必ず火を通したものを食べる習慣をつける。
☆ラクダのミルクに限らず、牛乳屋さんが量り売りするミルクは、一旦沸騰させてから飲む。
☆ラクダは見た目と違い、狂暴。犠牲祭に合わせてラクダを飼う家も出てくるが、通りすがりに頭をかみつかれて大けがをした人や、つばを吐かれた(威嚇行動)という体験談もあり。安易に接近しないこと。
引用元:在パキスタン日本国大使館
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