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[NEWS]マレーシアの危険情報【危険レベル継続】(外務省 海外安全ホームページ)
2017年08月03日
【危険度】
●サバ州東側の島嶼部及び周辺海域並びに一部のサバ州東海岸(サンダカン,ラハ・ダトゥ,クナ及びセンポルナ周辺地域)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●サバ州東海岸のうち,レベル3発出以外の地域(タワウを含む)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
【ポイント】
●サバ州東海岸一帯の大部分及び周辺海域では,海賊事件,身代金目的の外国人誘拐等が多発しているほか,様々な武装勢力が活動を行っていることもあり,目的の如何を問わず渡航は止めてください。
●マレーシアにおいても,ISILをはじめとするテロに関する情勢は予断を許さない状況にあるため,テロ事件等不測の事態に巻き込まれることのないよう,最新の関連情報の入手に努めてください。
1 概況
(1)テロ・誘拐等
ア 2016年6月28日にクアラルンプール市郊外プチョン地区のショッピングモール内飲食店において手榴弾投てき事案が発生し,8人が負傷しました。マレーシア国家警察は,本件事件をISIL関係者がマレーシア国内で敢行した初のテロ事件と発表し,実行犯を含む関係者全員を逮捕しました。
また,2016年1月15日にクアラルンプール市内でテロ攻撃を企図していたとして男性が逮捕されたほか,同年8月下旬にはテロ容疑に係る大規模な摘発で3人が逮捕されるとともに,けん銃と手榴弾が押収されています。2017年4月には,シリアで警察への攻撃を予告する「警告映像」をインターネット上に公開するなど,宣伝と勧誘活動を主導してきたマレーシア人ISIL戦闘員の死亡が確認されましたが,マレーシアにおけるISIL等のテロに関する情勢は,依然として,予断を許さない状況にあります。
イ サバ州東側の島嶼部及び周辺海域においては,これまでにフィリピン南部ミンダナオ地域を拠点とするイスラム過激派アブ・サヤフ・グループ(ASG)等による外国人誘拐事件が発生しており,最近では海岸にあるレストランや島嶼部のリゾートに対する襲撃事件が発生するなど不穏な状況が続いています。
ラハ・ダトゥ沖では,2016年7月にトロール船がASGとみられる武装集団に襲撃され,インドネシア人船長と船員計3人が拉致された(9月に解放)ほか,同月18日には砂利運搬船に乗船していたマレーシア人船員5人が行方不明となる事案も発生しました。
ウ マレーシア政府は,2016年以降,国家警察と軍による大規模商業施設や観光地などにおける合同パトロールや,クアラルンプール国際空港やKLセントラル駅などの交通の要衝における警戒警備強化など,テロ攻撃に対する各種対策を強力に進めています。
しかし,ISIL等のイスラム過激派組織又はこれらの主張に影響を受けている者によるとみられるテロは世界各地で発生しています。また,外国人戦闘員(FTF)としてシリアやイラクに渡航し,その後,帰還している者も確認されているところ,今後,在留邦人や短期滞在者を問わず日本人及び日本権益がテロを含む様々な事件に巻き込まれる危険は低いとは言えない状況です。
エ マレーシアは,タイ南部,フィリピン南部,インドネシア等イスラム過激派組織を抱える国・地域と隣接しており,今後,国際情勢の推移の状況によっては,欧米などに対する感情が悪化し,マレーシアにある外国権益に対して悪影響が及ぶ可能性も排除されないことにも留意しておく必要があります。
オ このような状況に鑑みれば,マレーシアにおいては,テロの発生に十分注意する必要があり,具体的には,以下の点を心がけてください。
●テロ事件等不測の事態に巻き込まれることのないよう,最新の関連情報の入手に努める。
●テロの標的となりやすい場所を訪れる際には,周囲の状況に注意を払い,不審な状況を察知したら速やかにその場を離れる(デパートや市場,観光・リゾート施設,公共交通機関など不特定多数の人が集まる場所,欧米関連施設や宗教関連施設など)。
●政府・軍・警察関係施設には近づかない。
●爆弾事件や不測の事態が発生した場合の対応策を再点検し,状況に応じて適切な安全対策が講じられるよう心がける。
●在留地・滞在先等の近くで爆発や銃撃戦等が発生した場合は,直ちに安全な場所に避難するとともに,大使館等に状況等を連絡する。
●複数の爆弾が時間差で爆発することも想定されることから,爆発現場には近づかない。
カ 2017年は,マレーシア独立60周年の節目の年であり,8月31日の独立記念日の前後には,ASEAN加盟10か国からの参加者がクアラルンプールに集うスポーツ競技「2017 Southeast Asian Games」,「2017 Para Games」等の各種イベントの開催が予定されています。
これらのイベントはテロの標的となり得るほか,同期間中,クアラルンプールを中心に検問や臨時の所持品検査などが随時行われる可能性があります。
(2)政治情勢
東マレーシア(ボルネオ島)のサバ州南東部ラハ・ダトゥ地区では,2013年2月,「スールー王国軍(Royal Sulu Sultanate Army)」と称する武装勢力によるフィリピン側からの侵入事案が発生しました。これに対し,同年3月以降,マレーシア警察・軍による共同掃討作戦が実施され,同年6月末,作戦終了が宣言されました。
2017年6月,本事案に関与したとして逮捕されていたうちの9人の被告に対し,最高裁は死刑判決を下しました。現時点では事態は沈静化していますが,スールー王国軍はサバの領有権を引き続き主張しており,今後も同種の事案発生が懸念されます。
2 地域別情勢
(1)サバ州東側の島嶼部及び周辺海域並びに一部のサバ州東海岸(サンダカン,ラハ・ダトゥ,クナ及びセンポルナ周辺地域)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ア サバ州東側の島嶼部及び周辺海域
(ア)同地域では,隣国との密出入国,密輸が絶えず,武器の押収事案や海賊事件が数多く発生しています。2015年以降のマレーシア人及び外国人が被害に遭った誘拐事件発生状況は,以下のとおりです。
(a)2015年5月,サバ州東部サンダカンの海岸レストランにおける誘拐事件(マレーシア人2名が誘拐。1名は同年11月解放,1名は殺害)
(b) 2016年4月,サバ州東部リギタン島におけるマレーシア人労働者4人の誘拐(同6月解放)
(c) 2016年7月,サバ州東部ラハ・ダトゥ付近海上におけるインドネシア人船員3人の誘拐(同9月解放)
(d) 2016年7月,サバ州東部海上におけるマレーシア人船員5人の誘拐
(e) 2016年8月,サバ州東部サンダカン沖におけるインドネシア人船員1人の誘拐(同9月解放)
(f) 2016年9月,サバ州東部センポルナ沖ポンポン島付近におけるフィリピン人船員3人の誘拐
(g) 2016年9月,サバ州東部センポルナ沖におけるマレーシア人船員1人の誘拐(同10月に身柄確保)
(h) 2016年11月,サバ州東部サンダカン沖におけるインドネシア人船員2人の誘拐
(i) 2016年11月,サバ州東部ラハ・ダトゥ近海におけるインドネシア人船員2人の誘拐
(イ)マレーシア当局は,海軍・警察・海上法令執行庁等による警戒を実施しているものの,約500キロメートルに及ぶ長い海岸線や50以上の島嶼全域にわたる警備にも限界があることから,同地域には依然として誘拐・テロの脅威の可能性があると指摘しています。これにより2014年7月以降,マレーシア当局はサバ州東側のサンダカン,キナバタンカン,ラハ・ダトゥ,センポルナ,タワウ各地域の沿岸から3海里の地点からフィリピン国境までの海域に対して夜間航行禁止令を発出しています。
(ウ)この海域に近接するフィリピン領域内での誘拐事件,ASGの活動等については,フィリピンの危険情報もご参照ください(http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_013.html#ad-image-0 )。
イ 一部のサバ州東海岸(サンダカン,ラハ・ダトゥ,クナ及びセンポルナ周辺地域)
(ア)2013年2月12日,東マレーシア(ボルネオ島)のサバ州南東部ラハ・ダトゥ地区において,「スールー王国軍(Royal Sulu Sultanate Army)」と称する数百人規模の武装勢力によるフィリピン側からの侵入事案が発生しました。同年3月以降,マレーシア警察・軍は,軍用機,装甲戦闘車を投入した共同掃討作戦を行い,同年6月末に作戦終了が宣言されました。2017年6月には,マレーシアの最高裁判所が首謀者ら9人に対し死刑を言い渡しています。
一方,ラハ・ダトゥ沖では,2016年中も付近を航行中の船舶がASGと思われる武装集団の襲撃を受け,乗組員が拉致される事件が2件発生しています。
(イ)上記地域では2012年から2015年にかけ,市農園等における労働者誘拐(サバ州南東部・2012年11月),武装勢力と警察の銃撃戦(センポルナ郊外・2013年3月),武装勢力と思料される侵入者の発見(クナ・2013年3月),海岸に位置する高級レストランでのASGと思料される武装集団による誘拐(サンダカン・2015年11月)が発生し,治安当局が厳重なパトロールを継続しています。
つきましては,これらの地域(周辺海域を含む)においては,今後もテロや誘拐等が発生する危険性が高いため,どのような目的であれ渡航は止めてください。既に滞在中の方は,常に最新の治安情報の入手に努めるとともに,滞在期間は短期間にとどめ,身の回りや行動に細心の注意を払うようにしてください。
(2)サバ州東海岸のうち,上記(1)の地域(タワウを含む)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
同地域においても,ラハ・ダトゥに上陸した武装勢力がマレーシア軍の攻撃を受け,各地に拡散・潜伏を図ったり,新たな武装勢力がフィリピン側から侵入する可能性があります。
つきましては,これら地域において,武装勢力の脅威がある点に留意し,不要不急の渡航は止めてください。その上でなお,渡航・滞在される場合には,日程・連絡先等を日本のご家族や現地の関係者に必ず伝えるとともに,在マレーシア日本国大使館等にも事前に連絡して,詳しい現地事情の収集に努め,十分な安全対策を講じてください。
3 渡航・滞在にあたっての注意事項
マレーシアに渡航・滞在される際は,以下を参考にしつつ,状況に応じ現地大使館や総領事館,または関係機関等より最新情報を入手し安全対策に努めてください。
(1)在留届,「たびレジ」
海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
3か月以上滞在する方は,在マレーシア日本国大使館,ペナン日本国総領事館及びコタキナバル領事事務所が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )
3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )
(2)一般犯罪への注意
マレーシアでは,特に都市部において,スリ・置き引き,ひったくりのほか,観光客等に声を掛けて一緒に飲食し,隙を見て飲み物等に薬物を混入して意識を失わせ,その間に財布等を盗む昏睡強盗やタクシー運転手による乗客狙いの強盗が頻発しています。
外出時は常に危機意識を持ち,また不自然に接近してくる人物には十分警戒して,これらの犯罪に巻き込まれないよう注意してください。なお犯罪被害例や防犯対策等の詳細は,(安全対策基礎データ)(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=017 )をご参照ください。
(3)薬物関連犯罪への注意
マレーシアでは麻薬等違法薬物に対する規制が厳しく,違反した場合の法定刑は非常に重く,最高刑には死刑が規定されています。麻薬等違法薬物の使用や売買に関わったり,また知り合いであっても中身のわからないものを安易に預かったり,日本その他への運搬に手を貸すなどの違法行為に巻き込まれないよう,くれぐれも慎重に行動してください。
(4)注意すべき場所等
マレーシア国内には特段の旅行制限区域はありませんが,軍事関連施設や宗教施設の中には立ち入りを禁じている場所がありますので,宗教施設や公園又は地方を訪問する際には特に慎重に行動し,柵等が設けられている場所に無断で立ち入ったり,動植物を捕獲・採取したりしないよう留意してください。
なお,写真撮影も,被写体となる施設あるいは人物(特に女性)によっては問題となることがありますので,事前に可否を確認する等,十分注意してください。
(5)サバ州東海岸及び東側の島嶼部及び周辺地域に既に滞在している方は,不測の事態に備え,退避手段・経路等について確認してください。
4 なお,近隣国のタイ,インドネシア,フィリピンについても,それぞれ危険情報が発出されていますので,併せてご留意ください。
☆詳細については,下記の内容をよくお読みください。
引用元:外務省 海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2017T067.html
●サバ州東側の島嶼部及び周辺海域並びに一部のサバ州東海岸(サンダカン,ラハ・ダトゥ,クナ及びセンポルナ周辺地域)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
●サバ州東海岸のうち,レベル3発出以外の地域(タワウを含む)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
【ポイント】
●サバ州東海岸一帯の大部分及び周辺海域では,海賊事件,身代金目的の外国人誘拐等が多発しているほか,様々な武装勢力が活動を行っていることもあり,目的の如何を問わず渡航は止めてください。
●マレーシアにおいても,ISILをはじめとするテロに関する情勢は予断を許さない状況にあるため,テロ事件等不測の事態に巻き込まれることのないよう,最新の関連情報の入手に努めてください。
1 概況
(1)テロ・誘拐等
ア 2016年6月28日にクアラルンプール市郊外プチョン地区のショッピングモール内飲食店において手榴弾投てき事案が発生し,8人が負傷しました。マレーシア国家警察は,本件事件をISIL関係者がマレーシア国内で敢行した初のテロ事件と発表し,実行犯を含む関係者全員を逮捕しました。
また,2016年1月15日にクアラルンプール市内でテロ攻撃を企図していたとして男性が逮捕されたほか,同年8月下旬にはテロ容疑に係る大規模な摘発で3人が逮捕されるとともに,けん銃と手榴弾が押収されています。2017年4月には,シリアで警察への攻撃を予告する「警告映像」をインターネット上に公開するなど,宣伝と勧誘活動を主導してきたマレーシア人ISIL戦闘員の死亡が確認されましたが,マレーシアにおけるISIL等のテロに関する情勢は,依然として,予断を許さない状況にあります。
イ サバ州東側の島嶼部及び周辺海域においては,これまでにフィリピン南部ミンダナオ地域を拠点とするイスラム過激派アブ・サヤフ・グループ(ASG)等による外国人誘拐事件が発生しており,最近では海岸にあるレストランや島嶼部のリゾートに対する襲撃事件が発生するなど不穏な状況が続いています。
ラハ・ダトゥ沖では,2016年7月にトロール船がASGとみられる武装集団に襲撃され,インドネシア人船長と船員計3人が拉致された(9月に解放)ほか,同月18日には砂利運搬船に乗船していたマレーシア人船員5人が行方不明となる事案も発生しました。
ウ マレーシア政府は,2016年以降,国家警察と軍による大規模商業施設や観光地などにおける合同パトロールや,クアラルンプール国際空港やKLセントラル駅などの交通の要衝における警戒警備強化など,テロ攻撃に対する各種対策を強力に進めています。
しかし,ISIL等のイスラム過激派組織又はこれらの主張に影響を受けている者によるとみられるテロは世界各地で発生しています。また,外国人戦闘員(FTF)としてシリアやイラクに渡航し,その後,帰還している者も確認されているところ,今後,在留邦人や短期滞在者を問わず日本人及び日本権益がテロを含む様々な事件に巻き込まれる危険は低いとは言えない状況です。
エ マレーシアは,タイ南部,フィリピン南部,インドネシア等イスラム過激派組織を抱える国・地域と隣接しており,今後,国際情勢の推移の状況によっては,欧米などに対する感情が悪化し,マレーシアにある外国権益に対して悪影響が及ぶ可能性も排除されないことにも留意しておく必要があります。
オ このような状況に鑑みれば,マレーシアにおいては,テロの発生に十分注意する必要があり,具体的には,以下の点を心がけてください。
●テロ事件等不測の事態に巻き込まれることのないよう,最新の関連情報の入手に努める。
●テロの標的となりやすい場所を訪れる際には,周囲の状況に注意を払い,不審な状況を察知したら速やかにその場を離れる(デパートや市場,観光・リゾート施設,公共交通機関など不特定多数の人が集まる場所,欧米関連施設や宗教関連施設など)。
●政府・軍・警察関係施設には近づかない。
●爆弾事件や不測の事態が発生した場合の対応策を再点検し,状況に応じて適切な安全対策が講じられるよう心がける。
●在留地・滞在先等の近くで爆発や銃撃戦等が発生した場合は,直ちに安全な場所に避難するとともに,大使館等に状況等を連絡する。
●複数の爆弾が時間差で爆発することも想定されることから,爆発現場には近づかない。
カ 2017年は,マレーシア独立60周年の節目の年であり,8月31日の独立記念日の前後には,ASEAN加盟10か国からの参加者がクアラルンプールに集うスポーツ競技「2017 Southeast Asian Games」,「2017 Para Games」等の各種イベントの開催が予定されています。
これらのイベントはテロの標的となり得るほか,同期間中,クアラルンプールを中心に検問や臨時の所持品検査などが随時行われる可能性があります。
(2)政治情勢
東マレーシア(ボルネオ島)のサバ州南東部ラハ・ダトゥ地区では,2013年2月,「スールー王国軍(Royal Sulu Sultanate Army)」と称する武装勢力によるフィリピン側からの侵入事案が発生しました。これに対し,同年3月以降,マレーシア警察・軍による共同掃討作戦が実施され,同年6月末,作戦終了が宣言されました。
2017年6月,本事案に関与したとして逮捕されていたうちの9人の被告に対し,最高裁は死刑判決を下しました。現時点では事態は沈静化していますが,スールー王国軍はサバの領有権を引き続き主張しており,今後も同種の事案発生が懸念されます。
2 地域別情勢
(1)サバ州東側の島嶼部及び周辺海域並びに一部のサバ州東海岸(サンダカン,ラハ・ダトゥ,クナ及びセンポルナ周辺地域)
レベル3:渡航は止めてください。(渡航中止勧告)(継続)
ア サバ州東側の島嶼部及び周辺海域
(ア)同地域では,隣国との密出入国,密輸が絶えず,武器の押収事案や海賊事件が数多く発生しています。2015年以降のマレーシア人及び外国人が被害に遭った誘拐事件発生状況は,以下のとおりです。
(a)2015年5月,サバ州東部サンダカンの海岸レストランにおける誘拐事件(マレーシア人2名が誘拐。1名は同年11月解放,1名は殺害)
(b) 2016年4月,サバ州東部リギタン島におけるマレーシア人労働者4人の誘拐(同6月解放)
(c) 2016年7月,サバ州東部ラハ・ダトゥ付近海上におけるインドネシア人船員3人の誘拐(同9月解放)
(d) 2016年7月,サバ州東部海上におけるマレーシア人船員5人の誘拐
(e) 2016年8月,サバ州東部サンダカン沖におけるインドネシア人船員1人の誘拐(同9月解放)
(f) 2016年9月,サバ州東部センポルナ沖ポンポン島付近におけるフィリピン人船員3人の誘拐
(g) 2016年9月,サバ州東部センポルナ沖におけるマレーシア人船員1人の誘拐(同10月に身柄確保)
(h) 2016年11月,サバ州東部サンダカン沖におけるインドネシア人船員2人の誘拐
(i) 2016年11月,サバ州東部ラハ・ダトゥ近海におけるインドネシア人船員2人の誘拐
(イ)マレーシア当局は,海軍・警察・海上法令執行庁等による警戒を実施しているものの,約500キロメートルに及ぶ長い海岸線や50以上の島嶼全域にわたる警備にも限界があることから,同地域には依然として誘拐・テロの脅威の可能性があると指摘しています。これにより2014年7月以降,マレーシア当局はサバ州東側のサンダカン,キナバタンカン,ラハ・ダトゥ,センポルナ,タワウ各地域の沿岸から3海里の地点からフィリピン国境までの海域に対して夜間航行禁止令を発出しています。
(ウ)この海域に近接するフィリピン領域内での誘拐事件,ASGの活動等については,フィリピンの危険情報もご参照ください(http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_013.html#ad-image-0 )。
イ 一部のサバ州東海岸(サンダカン,ラハ・ダトゥ,クナ及びセンポルナ周辺地域)
(ア)2013年2月12日,東マレーシア(ボルネオ島)のサバ州南東部ラハ・ダトゥ地区において,「スールー王国軍(Royal Sulu Sultanate Army)」と称する数百人規模の武装勢力によるフィリピン側からの侵入事案が発生しました。同年3月以降,マレーシア警察・軍は,軍用機,装甲戦闘車を投入した共同掃討作戦を行い,同年6月末に作戦終了が宣言されました。2017年6月には,マレーシアの最高裁判所が首謀者ら9人に対し死刑を言い渡しています。
一方,ラハ・ダトゥ沖では,2016年中も付近を航行中の船舶がASGと思われる武装集団の襲撃を受け,乗組員が拉致される事件が2件発生しています。
(イ)上記地域では2012年から2015年にかけ,市農園等における労働者誘拐(サバ州南東部・2012年11月),武装勢力と警察の銃撃戦(センポルナ郊外・2013年3月),武装勢力と思料される侵入者の発見(クナ・2013年3月),海岸に位置する高級レストランでのASGと思料される武装集団による誘拐(サンダカン・2015年11月)が発生し,治安当局が厳重なパトロールを継続しています。
つきましては,これらの地域(周辺海域を含む)においては,今後もテロや誘拐等が発生する危険性が高いため,どのような目的であれ渡航は止めてください。既に滞在中の方は,常に最新の治安情報の入手に努めるとともに,滞在期間は短期間にとどめ,身の回りや行動に細心の注意を払うようにしてください。
(2)サバ州東海岸のうち,上記(1)の地域(タワウを含む)
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)
同地域においても,ラハ・ダトゥに上陸した武装勢力がマレーシア軍の攻撃を受け,各地に拡散・潜伏を図ったり,新たな武装勢力がフィリピン側から侵入する可能性があります。
つきましては,これら地域において,武装勢力の脅威がある点に留意し,不要不急の渡航は止めてください。その上でなお,渡航・滞在される場合には,日程・連絡先等を日本のご家族や現地の関係者に必ず伝えるとともに,在マレーシア日本国大使館等にも事前に連絡して,詳しい現地事情の収集に努め,十分な安全対策を講じてください。
3 渡航・滞在にあたっての注意事項
マレーシアに渡航・滞在される際は,以下を参考にしつつ,状況に応じ現地大使館や総領事館,または関係機関等より最新情報を入手し安全対策に努めてください。
(1)在留届,「たびレジ」
海外渡航の際には万一に備え,家族や友人,職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください。
3か月以上滞在する方は,在マレーシア日本国大使館,ペナン日本国総領事館及びコタキナバル領事事務所が緊急時の連絡先を確認できるよう,必ず在留届を提出してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/RRnet )
3か月未満の旅行や出張などの際には,渡航先の最新安全情報や,緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう,外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください。(https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/ )
(2)一般犯罪への注意
マレーシアでは,特に都市部において,スリ・置き引き,ひったくりのほか,観光客等に声を掛けて一緒に飲食し,隙を見て飲み物等に薬物を混入して意識を失わせ,その間に財布等を盗む昏睡強盗やタクシー運転手による乗客狙いの強盗が頻発しています。
外出時は常に危機意識を持ち,また不自然に接近してくる人物には十分警戒して,これらの犯罪に巻き込まれないよう注意してください。なお犯罪被害例や防犯対策等の詳細は,(安全対策基礎データ)(http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcsafetymeasure.asp?id=017 )をご参照ください。
(3)薬物関連犯罪への注意
マレーシアでは麻薬等違法薬物に対する規制が厳しく,違反した場合の法定刑は非常に重く,最高刑には死刑が規定されています。麻薬等違法薬物の使用や売買に関わったり,また知り合いであっても中身のわからないものを安易に預かったり,日本その他への運搬に手を貸すなどの違法行為に巻き込まれないよう,くれぐれも慎重に行動してください。
(4)注意すべき場所等
マレーシア国内には特段の旅行制限区域はありませんが,軍事関連施設や宗教施設の中には立ち入りを禁じている場所がありますので,宗教施設や公園又は地方を訪問する際には特に慎重に行動し,柵等が設けられている場所に無断で立ち入ったり,動植物を捕獲・採取したりしないよう留意してください。
なお,写真撮影も,被写体となる施設あるいは人物(特に女性)によっては問題となることがありますので,事前に可否を確認する等,十分注意してください。
(5)サバ州東海岸及び東側の島嶼部及び周辺地域に既に滞在している方は,不測の事態に備え,退避手段・経路等について確認してください。
4 なお,近隣国のタイ,インドネシア,フィリピンについても,それぞれ危険情報が発出されていますので,併せてご留意ください。
☆詳細については,下記の内容をよくお読みください。
引用元:外務省 海外安全ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/pchazardspecificinfo_2017T067.html
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